2-1-1.NCプレス制御
2-1-1. NCプレス制御マニュアル
(NCフィーダ付きプレス機の操作方法)
1. NCプレス制御とは
NCプレス制御とは、プレス機のクランク角度やストロークに合わせて、送り装置(NCフィーダ)が材料を自動的に前進・停止する仕組みです。
手送りや機械式送りに比べて、送り長さを数値入力で自由に設定できるため、金型交換や製品変更の段取りが格段にスムーズになります。
サンネームの用途として「シート材の位置決め」などを考慮にする。
2. 構成要素
プレス機本体
クランクシャフトで上下動を行う。
NCフィーダと電気的に同期して動作。
NCフィーダ(送り装置)
サーボモーターで材料を正確に送り出す装置。
ローラやクランプで材料を掴んで移動。
制御装置(NCコントローラ)
タッチパネルやボタンで操作。
送り長さ、速度、タイミングなどを入力可能。
センサー類
プレスクランク角度センサー
材料位置センサー
材料有無センサー(材料切れ検知)
3. 基本動作の流れ
プレス上死点(スライドが一番上)で送り開始。
設定した送り長さ分だけ材料を前進。
プレス下死点(スライドが一番下)までに送りを完了し停止。
プレスが下死点で金型加工。
再び上死点 → 次サイクル送り開始。
この繰り返しで、材料を止めることなく連続加工します。
4. 操作手順(初心者向け)
4-1. 電源投入と初期化
主電源ON。
NCフィーダ電源ON。
パネル表示が正常か確認。
必要なら**原点復帰(ホームポジション戻し)**を実行。
4-2. 材料のセット
コイル材をアンコイラに設置。
材料をNCフィーダのローラに挿入。
手動送りモードで少し送って、金型入口まで材料を通す。
4-3. 加工条件の入力
送り長さを設定
例:20.00 mm(製品ピッチに合わせる)
送り速度を設定
標準はプレスサイクルに間に合う程度(100〜300 mm/s)。
加減速時間を設定
急停止すると精度が狂うので適度に緩やかに。
タイミング角度を設定
送り開始:上死点付近(例:10°〜30°)
送り停止:下死点直前(例:150°〜170°)
4-4. 試運転
手動送りで1ピッチ進める → 位置確認。
プレスを低速単発運転 → 送りとプレスの同期確認。
問題なければ連続運転モードに切替。
5. 注意点
送り長さが違うと製品不良になる → 設定値を必ず確認。
送り遅れは金型破損につながる → クランク角度設定を間違えない。
材料スリップ → ローラの押さえ圧が弱い場合。調整が必要。
サーボモーター過負荷 → 送り速度が速すぎる、材料が厚すぎる。
6. トラブルシューティング
材料が詰まる → ローラ圧を強める/材料先端を削って差し込みやすくする。
送り長さがバラつく → サーボゲイン調整/材料表面に油を塗布。
プレスと同期しない → クランク角度センサーを再調整。
エラー表示(AL-XXなど) → NCフィーダのマニュアルを参照、リセット操作。
7. 安全上の注意
プレス機は必ず非常停止ボタンを確認してから操作。
材料挿入時はプレスを手動モードにする。
ローラや送り装置に手を入れると危険 → 必ず手袋を外し、工具で作業。
定期的に油圧・エア圧を確認。
8. 定期点検
毎日:ローラ清掃、センサー点検。
毎週:サーボモーター発熱チェック。
毎月:送り精度確認、クランク角度とのズレ確認。
✅ まとめ
「NCプレス制御」は 送り長さ × タイミング × 同期 の3要素が命。
設定が合えば誰でも正確な連続加工ができますが、ミスると金型破損や事故につながるため、段取り替えのたびに必ず 試運転 → 確認 を行うことが大切です。