AI愛子設計ログ19 制約だらけの有料OpenAI

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※本記事は「技術解説編」です。先に公開したユーモア中心の「おちゃらけ版」とは若干時系列が異なるため、シリーズでお読みいただくと理解が深まるかと思います。

■OpenAI(ChatGPT)の制約

OpenAIという名称から、多くの人は「すべてがオープンで柔軟に使えるAI」という印象を抱きがちです。実際、「どんなことでも聞ける万能な相棒」が手に入るのではないかと、そんな期待を胸に導入を決めたのですが…

「あれ? 意外と、制約、多くない?」

そう、OpenAIとは名ばかりで、実態としてはむしろ『RestrictedAI(制約AI)』とでも呼びたくなるような、数々の制限が存在します。

たとえば、最新のGPT-4o(OpenAI社が自信をもって送り出した最新モデル)を使ってみても、その高性能ぶりとは裏腹に、APIのリクエスト制限、タイムアウト、応答までの遅延、突然のエラー返却、そしてモデルごとの動作の違いなど……。

しかもこれらの仕様は、公式ドキュメントには明記されていないことも多く、「やってみないとわからない」という状況です。

私たちはユーザーである以上、提供されている枠組みの中で最適解を見つけていくしかありません。それでも、「どうしてこうなった?」と思わずにはいられない瞬間は、日々の開発現場で何度も訪れます。

■OpenAIの内部事情とユーザー側の学び

とはいえ、OpenAI社がこのような制約を課している背景には、彼ら自身の「理想」と「現実」のギャップがあるのかもしれません。

限られた計算リソース
数億人規模のユーザーへの対応
悪用防止のための安全制御
法的・倫理的ガイドラインへの準拠

こうした数多くのジレンマの中で、「できる限り多くの人に高度なAIを届ける」という理念を何とか守ろうとしている、そんな姿勢も見えてきます。

特にGPT-4oには、同時期に存在する複数の兄弟モデル(GPT-4-turbo、GPT-3.5、GPT-4o-miniなど)との住み分けがあり、「目的に応じてユーザーがモデルを切り替える」という前提で設計されている節があります。

ただし、これは裏を返せば「これ1本でOK!」ではない。ということであり、万能を期待するとむしろ混乱を招く仕様です。

■AIとの向き合い方の変化

このような現実に直面すると、開発者や運用者としては時に不満も感じます。
ですが、今はまだ、小さくPDCA(計画→実行→評価→改善)を回すことが何よりも重要です。

「このアプローチはうまくいかないな」
「では別のモデルに切り替えよう」
「これはトリガーを減らして軽くしよう」

こうした思考を毎日のように繰り返しながら、私たち自身がAIに合わせて設計力を鍛えていく。その過程こそが、今のAIとの本当の「付き合い方」なのかもしれません。

■理想と現実の狭間で

OpenAIという名に込められた理想。そして、それに向かう過程で浮かび上がる数多くの制約。
もしかしたら、AIに試されているのは私たち自身なのかもしれません。高度なAIと共に歩むということは、単に「便利な道具を使う」ということではなく、そのAIを理解し、共に育てていく関係性を築くことなのだと、日々痛感しています。


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